ヨーゼフのお役立ちコラム

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脳の構造と機能

マリヤ・クリニック・ニュース
2026.5. No.372

花々の咲き誇る五月(さつき)、麗しい季節です。お互い誕生月なので夫婦で花を植えたり、見に行ったりして楽しんでいます。

ところが、花の名前を桜とチューリップしか知らない男性がいることに驚いています。そのような人々は家事もせず、女性に対するマナーも身に着けておらず、亭主関白であることが多いようです。「昭和」の遺物ですが、若い男性でもそのような人はおります。男性には厳しい言葉ですが、同じような父親がいて、仕事熱心であり、趣味があまりなくコミュニケーションが不得意なことは共通です。

女性でも、独りよがりで頑固な人がおります。夫や子どもたちと話し合うことが好きでなく、他の人の考えや意見を受け入れることができない場合で、やはり孤立していきます。

基本的には、人と話し合い交流することが不得意なのですが、育ってきた家庭の有り様も一因なのかもしれません。ご飯、お茶、風呂、などという単語を発するだけで伝わることは、意思疎通でも交流でもありません。

この花きれいね。そうだね。何という名前だろう。調べてみましょう。今度、花のきれいな所へ行こう。子供の頃、あそこに行って見事な花々だったよ。・・・。そのような会話もしないで、要件を言うだけで生きてきたのかもしれません。一生懸命働いてきた人ほど、社会や家庭で阻害されるような生き方を身に着けてしまったのかもしれません。そのような自分を変えて、人との交流自体を楽しむことが、どれほど、人間としてすばらしいものか、体験してほしいものです。

老後の孤立ほど、寂しく悲しいものはないように思います。頑固で良いものを得られることはないでしょう。お金で人の心を得ようとしても無理です。金で動く時代は、過去のものです。

優しく、明るく、楽しく生きましょう。自分の考えや希望よりも、伴侶や家族、そして友達や周囲の人を配慮し合うと、適えられると思います。そういうことを言うと、相手の未熟さ、不十分さを強調する人もいます。人間、誰も勝手なもので罪びとです。あなたから、優しい人生を築き上げようではありませんか。

事務長 柏崎久雄

 脳は、成人で約1,400gですが、身体全体のエネルギーの約20%を消費しています。そのエネルギーは、運動や集中などに関わらず一日通してほぼ一定に消費されています。ところが、栄養の補給や運動によって脳に供給されるエネルギーが変動したり、不足したりすると、その働きに支障が起こることになります。

 

1.大脳

 A. 大脳皮質:頭頂葉、前頭葉、後頭葉、側頭葉、脳梁

  ① 頭頂葉

 温度覚や痛覚、触覚など身体中の感覚を識別し、身体の位置や運動に関する情報を統合する働きもしています。

  ② 前頭葉

 前頭葉は主に言語、認知機能、情動の制御や身体の動きの計画に関わっています。前頭連合野、運動野、運動前野、補足運動野などに分けられます。ヒトでは前頭連合野が大きく発達しており、前頭連合野は成人期まで発達を続け、情動の処理や複雑な認知能力を担う、独自かつ高次の機能ネットワークを形成します。

  ③ 後頭葉

 視覚に関わる領域を含んでおり、目から情報を受け取って処理・統合するまで、視覚に関するすべての面で重要な役割を担っています。

  ④ 側頭葉

 主に聴覚に関わる領域で、耳からの情報を処理するのに重要なはたらきをしています。音楽のリズムやメロディーを理解したり、言語ではない環境音を聴いてそれが何であるかを認識することができます。また、側頭葉の内側には記憶を担う海馬や扁桃体も含まれています。

 B.大脳辺縁系:脳の内の側部に位置し、認知、情動発現、および記憶形成のすべての過程に関与しています。

  ① 海馬

 海馬は、記憶の形成において重要な部位です。人・場所・もの・出来事などの記憶はまず海馬で蓄えられます。その後、大脳皮質の各領域を結びつける配線盤のような役割を果たします。

  ② 扁桃体

 認知、情動発現、および記憶形成のすべての過程に関与しています。特に、感覚刺激に対する情動的評価(快か不快かなど)を行い、行動や感情を生じさせるとされています。

 C.大脳基底核:左右の大脳半球の深い部分にあり、尾状核、被殻、淡蒼球、視床下核、黒質などを含んでいます。主に運動制御と運動学習を担い、さらに感情処理、目標指向行動などの運動以外の高次な役割を果たすともいわれています。

2.小脳

 小脳の重要な役割は、平衡感覚の調節です。手足の運動や目の動き、ろれつなどの動作のバランスをとります。

3.間脳

 A.視床 

 視床は、感覚情報の中継地点です。皮膚や目、耳など身体にある様々な感覚器官から送られてくる情報は、視床を通り、無意識下での反射的な行動を起こします。

 B.視床下部

 視床下部は、自律神経系と神経内分泌系(ホルモンなど)を統合する中枢で、身体の生命維持において大きな役割を果たしています。

 本能・情動行動、交感神経・副交感神経、成長ホルモンや水分調整をするホルモンの分泌調整、疼痛制御など、さまざまな領域のバランスをとっています。

4.脳幹

 脳幹は、脳の深い部分にある細長い構造です。脳神経核と呼ばれる神経細胞の集まりがいくつも存在しており、頭や顔の皮膚・筋肉などからの感覚情報を受け取ったり、それに応じた運動の指令を出したりしています。

 また、脳幹は背骨の中を通る脊髄とつながっており、身体の様々な部位からの情報を脳に伝えたり、脳からの命令を全身に届けたりする中継地点でもあります。

脳幹の中には「網様体(もうようたい)」という神経のネットワークが存在し、身体の覚醒状態をコントロールする役割も果たしています。

 A.中脳

 中脳は、目と耳からの情報に素早く反応し、適切に身体を動かすよう指示を出す役割を果たしています。また、眼球運動や瞳孔収縮の反射も担っています。

 B.橋

 橋は、下部にある脊髄や延髄から大脳へと情報を連絡する通路にあたります。集まる情報の中には、橋で中継されたのち小脳へと伝達されるものもあります。

 C.延髄

 延髄には、食物の嚥下や嘔吐、咳、くしゃみ、唾液や涙液の分泌などの反射、および呼吸運動や心臓運動、血糖値などの調節を行う中枢があります。生命の維持を行う上で不可欠な部分です。

 

1.血液脳関門

 通常、脳以外の毛細血管では、血液中の液体やウイルス、病原菌などは、血管壁の隙間から容易に行き来が可能です。しかし、脳では血管壁をつくる細胞同士が非常に密に連結しており、物質の出入りが厳しく制限されています。

 血液脳関門を自由に通過できるのは、酸素や脂溶性ホルモン、脂に溶けやすい物質などのみです。水に溶ける物質は通過できません。脳と血液の間で必要な物質のやりとりは、アストロサイトという特別な細胞が行っています。

2.ニューロン

 人間の脳には、約860億ものニューロンがあるといわれています。ニューロンは、脳や 全身に神経信号を電気パルスとして送り、情報の伝達や処理を行う細胞です。

 ニューロン同士はほとんどの場合、直接つながっていません。接合部にシナプスというわずかな隙間があります。このシナプスにおいて、神経伝達物質という化学物質を受け渡すことにより、細胞間で情報が送られていくのです。

 神経伝達物質は少なくとも100種類以上存在することがわかっています。アセチルコリン、ガンマ-アミノ酪酸(GABA)、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどがその代表です。

3.グリア細胞

 グリア細胞は、ニューロンを保護したり、必要な栄養を届けたり、脳の免疫にも関わったりと、様々なサポートをしています。

4.灰白質と白質

 大脳の断面を見ると、灰白色の部分と白色の部分に分かれています。灰白色の部分は灰白質といい、脳の最も外側の層を形成しています。灰白質が灰色なのは、神経細胞体が高密度に存在しているためです。

一方、白色の部分は白質といい、ミエリン鞘に覆われた軸索が多く存在しています。

 

1.糖質

 脳は、エネルギー源として通常、ブドウ糖しか利用できません。脳は、どんな時も働いているのでエネルギーの供給を絶やすわけにはいきません。1日120gのブドウ糖を使うのですが、血液中には約5gのブドウ糖を蓄えています。

 それでも足りない場合には、肝臓や筋肉に蓄えられているグリコーゲンを利用し、更に足りない場合に脂肪と筋肉などを分解してエネルギーを供給します。

 筋肉も脂肪も十分にない人や、長時間の過剰な運動をする人は、エネルギー不足になって正常な脳の働きを得られなくなる場合があります。

 甘い物を食べたがる人は、このような糖質不足があるのですが、甘い物の間食が多いとインスリンを分泌する膵臓や胃などの負担が多くなり、健康を害していきます。

2.タンパク質

 細胞はタンパク質からできています。グリア細胞などは再生を繰り返していますが、タンパク質が不足すると充分に神経伝達ができず、また脳細胞自体の栄養補給ができなくなります。脳細胞は、他の細胞と違って再生ができなくなり萎縮していきます。

 血中アルブミン値はタンパク質が充分かどうかの指標ですが、低値の人でも「充分食べていて、増やせない。」という人が多くおります。長期的な不足が、タンパク質消化吸収能力を低下させているので、良質なプロテインを摂ると共に少しずつ食べる量を確保していきましょう。睡眠を促すセロトニン、認知症やパーキンソン病対策に有効な神経伝達物質のドーパミンも、血液脳関門を通過できないため、材料となるアミノ酸を供給することで脳内でこれらのホルモンに変換されます。脳の働きに必要なビタミンCやBなどの水溶性ビタミンは血液脳関門を通過しないのですが、タンパク質から作られる輸送体によって供給されます。

3.オメガ脂肪酸(DHA,EPA)、レシチン

 脳の神経細胞はオメガ脂肪酸とレシチンを主成分とする膜で覆われており、神経の伝達にも必要です。しかし、オメガ脂肪酸は人間の身体では作られないので、必須脂肪酸として食品による摂取が必要です。オメガ6脂肪酸(リノール酸など)は多くの食品に含まれていますが、オメガ3脂肪酸は魚やアマニ油に含まれています。1日1g以上の摂取が望ましいとされています。レシチンは卵黄レシチンが油を乳化してマヨネーズを作るように、脂肪をエネルギーとして利用する際にタンパク質と結びついて血液の中を移動します。

 EPAが血液をサラサラにするということは知られていますが、DHAも合わせて脳の働きと保持に必須なことは覚えていなければなりません。オメガ3脂肪酸がうつ症状、注意欠陥多動症、アルツハイマーなどの改善に有効であるともされています。

4.ビタミン

 ビタミンAは細胞膜の安定や脳細胞の疲労の回復に有効です。ビタミンB6、葉酸、ナイアシンなどは、脳内の重要な神経伝達物質であるセロトニンやドーパミン、GABAをつくり出すために必要不可欠な栄養素で不足すると、セロトニンやドーパミンが減少して不眠に悩まされたり、頭の働きが鈍り、集中力の低下が現れるようになります。

5.ミネラル

 鉄が不足すると、酸素を細胞に送ることができず、身体を不調にします。カルシウムは、神経の伝達に関わり、思考や感情、そして神経に大きな影響を与えます。マグネシウムは、多くの酵素を活性化する補酵素として機能し、エネルギー産生や栄養素の合成、血管の拡張など多くの働きをしています。その他のミネラルも大事です。

 

執筆者の紹介

かしわざき事務長

柏崎 久雄

・株式会社ヨーゼフ 代表取締役社長

・マリヤ・クリニック 事務長

・千葉福音キリスト教会 牧師

妻(マリヤ・クリニック院長)が低血糖症なのをきっかけに、分子整合栄養医学を勉強し、2004年にサプリメント会社を設立

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