ヨーゼフのお役立ちコラム

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子育てについて

マリヤ・クリニック・ニュース
2026.1. No.368

明けましておめでとうございます。昨年は激動の年でした。ドッグイヤーとは、犬の1年は人間の7年分に相当するそうで、変化の速さを言います。その後、マウスイヤー (人間の18倍) でも追いつかないようです。

AIの普及が人手不足の影響で急速に進んでいます。給料の値上げ状況や物価高騰もあって、中小企業や町の店舗は軒並みに廃業していくでしょう。医療機関の廃業も目立ってきました。会社経営の医療機関や介護施設が増えてきましたが、施設数を増やした効率経営で巧みに業績を上げています。ところが、医療従事者や介護従事者が不足気味で、今後の運営が気になります。

事務系の仕事はAIに取って代わられると言われてきましたが、それだけでなく運転や作業、営業や接待などもAI化が始まっています。社会は変わり、手塚治虫が「鉄腕アトム」で描いた未来像が現実化しています。

そんな中、将来の働き手を養成する教育の現場は、昔ながらの知識教育が幅を利かせています。AIなどを利用した教育も始まっていますが、それは「AIを利用する仕事」というよりは、「AIに利用される仕事」の研修であって、人間の価値、労働の重要性は低減してくるでしょう。戦後以来の日本の詰め込み教育の限界が来ています。

「真面目で忠実・熱心」という教育・人材育成の基準が、AI化によって無価値なものとなりつつあるのです。今や、一流大学に入るとか、一流企業に入るということが理想ではなくなり、知恵・アイデア・想像力などが求められ、それを保持した一部のエリートによって社会が動かされるようになりました。

ところが、親や青年たちと話すと、そのような社会の将来像 (今や現実になっている) を考慮せずに、会社に頼って真面目に働くことを考えています。今回の記事は、そのような状況を心配して書いてみました。状況が変わっても、大事なことは個人の人格であり意志です。チャップリンの『モダン・タイムス』をご覧ください。

良き年となりますように。

事務長 柏崎久雄

 子育ては、子どもがいるかぎり一生のものではないでしょうか。いろいろな考え方があると思いますが、私どもの考え方を参考にして自らの子育て論を形成してくださればと願います。子育ての在り方をしっかりと考えておかないと、何か起こった時に対処できず、問題となることが多くあります。しかし、対処がきちんとしていれば、子どもに起こる諸問題が却って人生の肥やしになるのです。

 多くの日本人が捉える教育論は、他の国のものとは異なります。日本人は他の人や文化を配慮し、社会の規律を守るとして自賛する方も多くおります。しかし、それは軍国主義の流れであって、国や会社には都合が良い忠実かつ真面目な人を形成するけれど、個人の自由や個性を損なうことになっていないかという意見もあります。それは心身の障碍者、高齢者、貧困者、外国人など、社会の標準や規範に沿えない人々に対して批判や排除をもたらすこともあります。

 また、気になることは理想主義が親たちにはびこっていることです。子どもの将来に理想を持ち、それを適えようとして、遊びや余暇にまで干渉し、成績評価を上げようと躍起になってしまうことです。趣味や芸術、余暇や友達付き合いの少ない人はうまく社会に適合できず、目標を達成できない場合に挫折することが多いのです。

 完璧な人間はおりません。幾つかの点で秀でているならば、それは幾つかの点で手を抜いているのです。弱点や欠点を自覚することによって、人間としては成熟してきます。それに気が付かず、優秀さを求め誇ると嫌な人間になって、友や健全な人間関係を保てません。

 子どもたちの経験することが実際の体験に基づかずに知識上なことが多いことも気になります。大人には無駄だと思われることが、子どもには非常に大事な体験になります。小学時代までに遊んでいない子どもは、大人になって応用や知恵が回らないこともあります。

 栄養の摂り方も、かなり乱雑になっています。健康な身体づくりは、野菜・豆・肉・魚などをなるべく加工しないで食べることが大事です。砂糖などの甘い物は、身体には害であり、安易に含まれている果糖は健康を害します。ラーメン・ケーキ・インスタント食品・冷凍食品を与えていたら、身体はおかしくなっていきます。

 親が忙しいと、家庭に落ち着きがなくなってきます。たとえ忙しくても、子どもたちにはゆっくりと接し、食事の時間は一緒に楽しく語り合って食べることが、子どもの成長には大事です。仕事が忙しくて、夜帰るのが遅くなったり休みが取れなかったりするならば、転職を考えるべきです。収入を増やしても、健康を害し、家族を不安定にさせ、子どもの成長にふさわしくないならば、後になって大きな損害を被ることになります。

 叱られ、怒られ、失敗経験のないまま大人になった人が多くおります。子どもを見守ることは大事ですが、守りすぎてはいけません。誉めることばかりしていると、誉められないとやる気のない人になってしまい、人の評価を気にしてしまいます。

  • ●発達障害や他の障害、弱さがあるかどうかを確認する。

     マリヤ・クリニックの治療では、発達障害は3歳くらいまでに気が付けば、かなりの程度で改善されています。脳や身体がある程度形成される5歳までは、注意深く子どもの様子を見守ってください。たとえ障害があっても、親の対応によっては、優秀な人になっていきます。

  • ●音楽や芸術などの感性を確認する。

     小さい頃に音楽に接していないと音痴になることがあります。芸術系の感性があるかないかは確かめておいた方が良いでしょう。

  • ●その子の特性を確認する。

     標準・平均などの見方は止め、優秀・凄いなどの感想は保留し、友達付き合い・関心のあるものを十分に注意しておくことが大事です。優れているものは放っておいても伸びますが、変わっているものや異常と思われることに、その子の個性が隠れている場合があります。

  • ●イライラしている、落ち着かない、怒りやすい。

     子どもを見つめないで対応している親は多くおります。そのような子も、目を見つめて抱きしめてあげると落ち着いてきます。この世代の不安や不満は、人生を左右します。親が怒ったり、命令したり、叩いたりすると、次第に性格が悪くなってきます。

  • ●親と一緒に楽しく食べる。

     食べたがらない子を見ていると、ご飯だけを食べ、おかずも一つずつ、つまらなそうに時間をかけて食べています。親が忙しく動き、子どもに早く食べることを要求していると、子どもは食事を嫌がり食べたくなくなるのです。ご飯にふりかけを欲しがる食べ方も、一人で食べる子に多い様です。

  • ●甘い物やジュースを飲ませる。

     乳児・幼子は味蕾が十分に形成していないので、味があまりわかりません。大人と同じ強い味は身体を損ないます。そして、消化機能やインスリンの分泌も十分でないので、急激に血糖値の上がる食べ物はふさわしくありません。また、ジュースや清涼飲料水に含まれている果糖は安価なので砂糖などの代替品として使われますが、肝臓でしか代謝が行われないために血糖値の上昇を招きやすく、脂肪となりやすいのです。

  • ●十分かつ適切な栄養摂取をさせる。

     脳が殆ど形成される時期なので、十分なタンパク質やDHA、そして機能させるビタミンB群を十分摂取させることが大事です。骨を形成するカルシウムなどのミネラルも、身体の調整には必要です。甘い物はミネラルを消耗させるので控えた方が良いでしょう。

  • ●心身ともに急激に成長する時期ですが、情緒的には不安定な時期です。

     不安定ということは、どうしたら良いかわからないということです。それで同世代の友達の真似をしたり、憧れの人のようになりたがります。友達のような関係でいたいという親がいますが、危険です。親のこれまでの経験や苦労を自己否定し、親自身が幼児返りのように楽しんでいたいというのでは、自らに不安を抱えた子どもにとっては、模範も助けも得られないことになり、自立を損なうことになります。

  • ●学業成績に優秀さを求めること。

     小学校までの成績は、その後の知的優秀さとあまり相関しません。高等教育には知恵が必要であり、それは遊びやスポーツなどで形成されるものです。

  • ●良い子であることを求めること。

     心の優しい子は親を気遣って良い子であろうとします。しかし、その気遣いは成長しても変えられなくなり、心の底に欲求不満のストレスを蓄積してしまいます。心身症になるのは、子どもの頃に良い子であった場合が多いのです。

  • ●劣等感を持たないように気を付ける。

     家庭の会話で人を差別したり卑下したりすることは、子どもの心に優劣の意識を植え付けます。優秀になれ、負けるな、などという励ましは、そうでない時に敗北感を与えます。

  • ●多様な友達や人々と接しさせる。

     貧しい子、金持ちの子、頭の良い子、悪い子、仲の良い家族、悪い家族、退廃した生活、充実した生活、悪人、愚鈍な人、活発な人、世の中の色々な人と出会い、その様子を知り探るということは、その後の人生に大きな影響を与えます。中学、高校になると、同じような環境・タイプの人と親しくなります。

  • ●良い環境に置かないように注意する。

     子どもが小学生時代は親もまだ若く、問題を抱え、豊かではありません。金持ちぶったり、見栄を張ったりしても、子どもにはばれてしまいます。無理をすると家庭が崩壊していきます。

  • ●金銭感覚を身に付けさせる。

     自由に小遣いを与えると子どもの人生を崩壊させます。節約や管理を身に付けるのは、その後では無理です。小遣いは定額制にし、祖父母からの小遣いにも注意しましょう。

  • ●食べ放題の店には行かない。

     食べ過ぎる習慣は健康と人生を損ないます。多く食べたら得をするのではなく、そういう考え方は、目先の欲につられることになります。

  • ●美味しい料理をマナーを身に付けて食べさせる。

     味覚をわかるようにすることは、親が与える大きな財産です。マナーを身に付けたら、質の良い交友関係を持たせます。

  • ●他の人を配慮し、優しく接する習慣を身に付けさせる。

     敬語を身に付け、高齢者や障碍者、そして年少の者に礼儀正しく接することを身に付けたら、その子の人生は幸せになります。これは小学生の時に教えなければなりません。

  • ●規則を守り、約束を違えず、誇りを持った人に育てる。

     親は子どもとの約束を守らなければなりません。乱暴な親の言動は子どもを悲しめ、苦しませます。社会の法規やルールにも従っていることを日常の生活で示しましょう。

  • ●父親が家族に関心を持ち、子育てに参加する。

     母親は子どもに愛情を注ぎ、言葉を多くしがちですが、父親は家族を見守り、いざという時に助けてくれる存在であることを示すことが大事です。父親が家族に関心を持たなかったり、乱暴であったりすると子どもには結婚願望が形成されません。

  • ●子どもの立場

     子ども中心であってはいけません。子どもに将来を託すなどという重責を与えてもいけません。両親を尊敬し、従うことを身に付けさせましょう。夫や妻を軽んじることもいけません。

  • ●正しい価値観を与える。

     金銭中心で儲けることや貯えることが重要であると家庭で話題にすると、子どもの価値観は努力よりも即物的になり、犯罪にも誘惑されます。親の価値観が反映されるのです。ブランド品を求めるのは、劣等感の繁栄です。物を大事にし、丁寧に使いましょう。

  • ●両親ともによく働き、誠実に過ごすことが大事です。

     仕事の内容も話した方が良いでしょう。大事な社会との接点になります。親が忙しく働いていることを知ったら、子どもたちも家事を手伝うでしょう。

  • ●成果を早く求めない。

     子どもの成長・成熟には時間が掛かります。子どもの特質・特徴を心に留めて、じっくりと見守りましょう。成長を促し過ぎると折れてしまうこともあります。

  • ●助ける時、助ける物を伺いましょう。

     自尊心と独立心を大事にしましょう。成人になっても、仕事を持っても、結婚をしても、子どもを持っても、生きることは大変です。安易に助けると、依存するようになってしまいます。信頼するということは独り立ちを見守ることです。しかし、人の助けが必要な時もあります。親こそ最後の頼りです。

  • ●子どもを信頼しましょう。

     失敗する時、挫折する時、うまくいかない時、親は上から目線で指導してはいけません。人のアドバイスが適切とは限りませんが、親の意見は子どもを拘束しがちです。愚かな親は言葉が早いのです。

  • ●自分と比較してはいけません。

     人は自分を基準として物事を考えますが、自分の評価は良いとこ取りで適切ではありません。自慢話をせず、子どもの話を聞くゆとりを持ちましょう。

親であることを喜び楽しんで生きてください。決して、子どもを支配しませんように。

執筆者の紹介

かしわざき事務長

柏崎 久雄

・株式会社ヨーゼフ 代表取締役社長

・マリヤ・クリニック 事務長

・千葉福音キリスト教会 牧師

妻(マリヤ・クリニック院長)が低血糖症なのをきっかけに、分子整合栄養医学を勉強し、2004年にサプリメント会社を設立

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